Image: Kingsman: The Golden Circle | Official Trailer 2 [HD] | 20th Century FOX – YouTube 2026年5月10日閲覧 最後の審判の日のシナリオを実行するマーリン
映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』の劇中では、ジョン・デンバーの名曲「カントリー・ロード(英:Take Me Home, Country Roads、日:故郷へかえりたい)」がいたるところで使用されている。故郷を懐かしむこの楽曲には、映画のストーリーにおいて様々な意味が込められている。(※Medium を参考)
この記事では、マーリンの感動的なシーンの裏話に加え、ハリーやエグジー、敵のポピーにとっての『故郷』とは何かを解説します。
1. マーリンの死
Image: Kingsman: The Golden Circle | Official HD Trailer | 2017 / YouTube 2026年5月9日閲覧 エグジーの身代わりとなって地雷の上に立ち、名曲を歌うマーリンの最期(画像は別シーンより)
マーリンやハリーの冒険は、1作目からさかのぼること17年前、エグジーの父親に命を救われた過去から始まっている。本作でマーリンは地雷を踏んでしまうが、カントリー・ロードを歌いながら敵を引きつけ、爆発に巻き込まれるという感動的な最期を遂げた。
このシーンの裏話として、マーリン役のマーク・ストロングは歌のトレーニングを一切受けず、ぶっつけ本番で歌いきったというエピソードがある。当時の状況について、本人は次のように語っている。
何の訓練も受けていませんでした。ただ『これが君の持ち物、これがカメラ、さあ、やってみて』と言われただけでした。
マーリン役 マーク・ストロング Mark Strong teases Merlin’s return after Kingsman: The Golden Circle | Metro News より引用 2026年5月10日閲覧
また、映画のオープニングで流れるカントリー・ロードはバグパイプで演奏されている。バグパイプは軍人の葬儀でも使用される楽器であり、これもマーリンの死への伏線になっていると考察できる。
※このシーンで感動的な最期を遂げたマーリンですが、実は『命が助かる別エンディング』も撮影されていました。今後の復活の可能性についてはこちらの記事
2. ハリーの記憶
Image: Kingsman: The Golden Circle | Official Trailer [HD] | 20th Century FOX / YouTube 2026年5月9日閲覧 眼帯をして復活を遂げた前作の恩師ハリー・ハート
前作で頭を撃たれたハリーは、記憶喪失の状態で再登場する。その後、エグジーとマーリンの奮闘によって、無事に記憶を取り戻す展開が描かれている。
ハリーにとっては、本来の自分(記憶)を取り戻すこと自体が、一種の「故郷へ帰ってきたこと(カントリー・ロード)」であると解釈できる。
3. エグジーの結婚
Image: Kingsman: The Golden Circle | “Southern Charm” TV Commercial | 20th Century FOX / YouTube 2026年5月9日閲覧
敵のボスであるポピーを倒したエグジーは、ラストシーンでティルデ王女と無事に結婚式を挙げる。
世界を救うという過酷な任務を終え、エグジーが無事に新しい家族のもとへ帰ることこそが、彼にとっての故郷(カントリー・ロード)であると分析できる。
4. ポピーのホームシック
Image:映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』本編映像GoodJob – YouTube 2026年5月10日閲覧
敵であるポピーの視点からも考察できる。彼女が世界中の薬物使用者を人質にしてまで政府に要求したのは、「故郷アメリカへ自由に帰ること」であった。
ドラッグの売買が合法化され、日陰の存在から解放されることこそが、ポピーにとってのカントリー・ロードであったと言える。
まとめ
「カントリー・ロード」という楽曲は、日本ではスタジオジブリの『耳をすませば』で使われた印象が強い。しかし、『キングスマン』のようなアクション映画の中で流れることで、アメリカンな新しい魅力を感じさせてくれる。
1つの名曲が、マーリン、ハリー、エグジー、ポピーという4人のキャラクターそれぞれの「帰るべき場所」を見事に表現している。映画の構成の素晴らしさが伝わる見事な演出である。










