「キングスマン:ゴールデン・サークル」におけるウイスキーの正義の話

※この記事には「キングスマン:ゴールデン・サークル」のネタバレを含みます。

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ウイスキーの正義とは

ペドロ・パスカル演じるステイツマン・エージェントのウイスキー。

ポピーから解毒剤を配るためのコード「Viva Las Vegan(ビバ・ラス・ビーガン)」を聞き出した直後、ペドロ・パスカル演じるステイツマン・エージェントのウイスキーがあらわれます。

ウイスキーはコード入力をやめさせ、麻薬使用者を始末しようとします。

これはエージェントとしてとんでもない裏切りです。

ウイスキーにはステイツマンやキングスマンの仲間を裏切るほどの理由があります。

ウイスキーには麻薬使用者に恋人を殺された過去があります。

恋人のお腹には自分との子どももいました。

生まれていればエグジーと同じ年齢になるくらいの。

これほどまでにかわいそうな過去をもつウイスキーには、麻薬使用者を見殺しにしても同情の余地があります。

The BossHoss がカバーした Cameo の「Word Up」とともにエグジー、ハリーと激しく闘います。

最大級のトラウマ

恋人を失ったことがステイツマンを裏切るほどつらかったことを示すシーンがあります。

ウイスキーは敵のスパイと疑われ、ハリーに頭を撃たれました。

すぐにエグジーがアルファ・ジェルを使い救護したため助かりました。

ステイツマンには損傷した脳を修復する技術がありますが、その代償に記憶をなくしてしまいます。

記憶を思い出すためには過去のトラウマをもう一度経験するしかありません。

ウイスキーは亡き恋人の写真をみることですべての記憶を思い出します。

ウイスキーにとって恋人をなくしたことは、それほど強力なトラウマだということです。

大統領との違い

ブルース・グリーンウッド演じるアメリカ合衆国大統領は一見、ポピーの要求を受け入れ人命を優先するよき政治家です。

しかし実際はそれとは真逆の、ポピーの計画を使って麻薬使用者を一掃しようとする、人の命を何とも思っていない人間です。

ウイスキーと同じようにみえますが、全く違います。

大統領の考えをわかりやすく表しているのは、エミリー・ワトソン演じるフォックス補佐官に対する態度です。

収容所に集められた顔も知らない麻薬使用者ならまだしも、身近で自分のために働いてくれているフォックスすら簡単に見捨てます。

命よりも麻薬戦争への勝利を最優先します。

ここにウイスキーとの大きな違いがあります。

ウイスキーが麻薬使用者を見殺しにしようとしていたのは、恋人が殺されたように彼らによって奪われる命があると考えているからです。

極端ではありますがウイスキーは命を守ろうとしています。

もちろんゴールデン・サークルのスパイでもなければ、大統領の手先でもありません。

ちなみに銘柄は

ちなみにウイスキーの劇中での本名は、ジャック・ダニエルです。

これは「キングスマン:ゴールデン・サークル」でパートナーシップを結んだブラウンフォーマン社、傘下テネシー・ウイスキーのジャックダニエルと同じです。

ステイツマンのウイスキーとして登場するバーボンは、ブラウンフォーマン社が自社銘柄のオールドフォレスターをベースに、本当に「オールドフォレスター・ステイツマン」として製造しています。

既存のものでラベルを張り替えるだけでなく、中身も映画用に作ってしまうところにこだわりを感じます。