「キングスマン」に登場する義足のキャラクターの名前は、ガゼルです。演じているのは、フランス人のダンサーで俳優のソフィア・ブテラ。
義足は本物のようにみえますが、CGで作られています。
ガゼルの義足を実現した2つのCG技術
彼女の名は、ガゼル。
— 映画『キングスマン』公式 (@kingsman_jp) July 7, 2015
リッチモンド・ヴァレンタインの側近にして、最強の殺し屋。
両ひざから下に特殊な義足ブレードを装着している。#キングスマン pic.twitter.com/o7ydZ44AF1
「キングスマン」の視覚効果は、NVIZ社が担当しています。
NVIZ社は映画制作プロセスの全体を視覚効果により支える会社です。CGの作成から、実際の撮影の前に映像をアニメーションなどで視覚化するプリビジュアライゼーション(プレビズ)まで行います。
ガゼルの義足も、NVIZ社による大きく分けて2つのCG技術、
- プレビズ
- VFX
によって、まるで本物のように撮影されています。
プレビズによるシーンのチェック
Image:NVIZ
画像はキングスマンのエージェント試験における、スカイダイビングのシーンです。左が映画本編の映像、右上がNVIZ社によるプレビズの映像です。複雑なシーンをどのように撮影すればよいか、このようにプレビズを使って考えるそうです。
NVIZ社はガゼルのシーンもプレビズを作成しています。ガゼルの最も印象的な登場は、キングスマンのエージェントであるランスロットを真っ二つするシーンです。このシーンを事前に確認するためにプレビズが使われています。
ガゼルの義足がどこからどう見ても本物にみえるのは、NVIZ社の技術により実現されています。
VFXによるCG撮影
プレビズにより、不自然さがないように考えられた映像に、VFXによる義足が合成されます。
Image:NVIZ
まずガゼルを演じるソフィア・ブテラが、緑色のハイソックスを着てアクションを行います。ソックスには合成するための黒いマーカーがついているのがわかります。
Image:NVIZ
そこに義足をつけたキャラクターのCGがVFXにより合成されています。これらの作業がスムーズに進むように、NVIZ社のスタッフも現場で一緒に作業したそうです。
また高度なアクションを行うスタントマンと、ブテラの顔の入れ替えもNVIZ社は作成しています。
まとめ
本物にしかみえない「キングスマン」のガゼルの義足は、NVIZ社によるプレビズとVFXにより撮影されています。
映画製作に欠かせないVFXなどのCGは、映画のストーリーとはまた違った世界が広がっています。