「トップガン」グースの死因はマーヴェリックがヒーローとして乗り越えるべき人生の壁

「トップガン」マーヴェリックが乗り越えるべきグースの死

Image: Paramount Movies/YouTube

映画「トップガン」でグースが死んだのは、訓練も残り2週間、31回目の飛行訓練中のこと。マーヴェリックとグースの乗ったF-14戦闘機は急降下してしまいます。脱出を試みる二人、マーヴェリックは助かりますが、グースは死んでしまいます。

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劇中で語られたグースの死因は事故

「トップガン」キャノピーに直撃したグース

Image: Paramount Movies/YouTube

グースの死因は訓練中の事故です。直接の死因はエンジンが停止し降下していく戦闘機から脱出する際に、座席の屋根(キャノピー)にぶつかったことです。実際に戦闘機からの緊急脱出は危険を伴い、訓練しているパイロットでも事故はあるそうです。

1989年にはF-15戦闘機で戦闘訓練を行っていたパイロットと相棒が、600ノット(約1000km/h)というほぼマッハ1での射出を経験するという事故が起こっています。

GIGAZINE(ギガジン)より引用

緊急脱出は座席が射出されるだけでもパイロットにかなりの負荷がかかるそうで、正しい脱出姿勢でなければ首の骨が折れてしまうほどだそうです。グースの場合はそこからキャノピーに直撃してしまっています。死んでしまうほどの衝撃もうなずけます。

そもそもなぜマーヴェリックたちの戦闘機は急降下してしまったのか。それは前方を飛んでいた、アイスマンたちの戦闘機からのジェット後流(ジェットウォッシュ)が原因です。

わざとではないが事故のきっかけはアイスマンのジェット後流

ジェット後流とはWeblio辞書によると、

高温高圧で酸素濃度が非常に低いため、これをエンジンが吸引してしまうと十分な酸素を取り込むことが出来ず、エンジンの出力低下を招く。

Weblio辞書より引用

とのことです。後ろを飛んでいる飛行機は、エンジンが停止し墜落してしまう危険性があります。

ではアイスマンはわざとジェット後流を発生させたのかというと、そうではありません。ジェット後流はエンジンの排気ノズルから発生するものなので、アイスマンがわざと発生させたものではなく、戦闘機が飛べば必ず発生するものと言えます。

「トップガン」アイスマンによって起きたジェット後流

Image: Paramount Movies/YouTube

それではアイスマンの真後ろを飛んでいたマーヴェリックの責任かというと、劇中での聞き取り調査において、ジェット後流の発生は予測不可能でパイロットであるマーヴェリックの責任ではないとされています。なのでジェット後流によってマーヴェリックとグースの戦闘機がらせん状にスピンしながら落下してしまったのは、本当に不慮の事故だと考えられます。

しかしトップガン訓練生のトップ争いをしていた二人です。マーヴェリックは少し無茶をしてアイスマンの後ろにぴったりとくっつき、またアイスマンもギリギリまでマーヴェリックに譲ろうとはしませんでした。だからこそグースが妻と幼い息子を残して死んだあと、あんなに自信家だったマーヴェリックは落ち込み、トップガンの卒業を待たずに去ろうとします。そしてマーヴェリックと言い合いばかりしていたアイスマンですが、事故直後は本名の「ピート」で呼びかけ「グースはいい奴だった 残念だ」とだけ言い、他にも何か言いたげなのをぐっとこらえて余計な言葉はありませんでした。アイスマン自身も責任を感じていたのではないかと伝わってきます。

※ セリフでは「ミッチェル」と言っている。

グース役キャスト、アンソニー・エドワーズにとってのグースの死

グースを演じたキャスト、アンソニー・エドワーズはグースの死について次のように答えています。

your hero suffer and overcome.

主人公が苦しみながら、乗り越えていく。

Yahoo Entertainmentより引用

グースの死はマーヴェリックにとっても、観客にとっても衝撃的な出来事でした。しかしそれまではただの生意気な自信家だったマーヴェリックの人生が、ドラマチックなものになったことは間違いありません。

グースの死はマーヴェリックを成長させた

マーヴェリックの人生の物語である「トップガン」において、グースの死は欠かすことのできない悲劇です。だからこそ前半のマーヴェリックの爽やかさからの、悲劇を乗り越えた一人の人間としての成長を感じます。