「TENET テネット」時系列でみる時間挟撃作戦

※この記事はネタバレを含みます。

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主人公の視点が唯一の時間軸

銃痕を見つめる主人公

出典:IMDb/(C)2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

「TENET」は時間の逆行、順行を繰り返す度にパラレルワールドが発生していると考えるのは正しくありません。

クリストファー・ノーラン監督は、時間軸は1つだと公言しています。

主人公の経験を追っていくことが、正しい時系列の認識となります。

主人公名もなき男の目線で時系列をまとめていきます。

オペラハウスからスタルスク12まで

「TENET テネット」時系列
「TENET テネット」時系列

始まりはウクライナ・キエフ国立オペラハウスでのテロです。

「TENET」オペラハウス

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ここで主人公はテストされ、TENETへと勧誘されます。

名もなき男をTENETへ勧誘

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そこからインド・ムンバイでニールと会い、プリヤに接触しセイターが逆行弾に関わっていることを知ります。

ニールの行動時間軸

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プリヤ/ディンプル・カパディア(Dimple Kapadia)

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セイターに近づくためマイケル・クロズビー卿から情報をもらいます。

マイケル・クロズビー卿と話す主人公

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このときにセイターの妻キャットに近づくためトマス・アレポが作ったゴヤの贋作を受けとります。

イギリス・ロンドンでキャットに接触した名もなき男は、オスロ空港にあるキャットの弱味をセイターから奪うことを約束します。

ロンドンでキャットに接触

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ノルウェー・オスロ空港のフリーポートに潜入した主人公とニールは、でセイターの隠し部屋(回転ドア)で逆行現象と遭遇します。

オスロ空港のフリーポート

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ゴヤの贋作を盗ったと嘘をついて名もなき男は、イタリア・アマルフィでセイターと面会します。

アンドレイ・セイター/ケネス・ブラナー(Kenneth Branagh)

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主人公は、オペラハウスで行方が分からなくなっていたプルトニウム241を奪う手伝いをしてほしいとセイターに持ちかけます。

その後エストニア・タリンでセイターとのプルトニウム241、つまりアルゴリズムを奪い合うカーチェイスが起きます。

アルゴリズムの奪い合い

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主人公はアルゴリズムの奪い合いに失敗し、逆行弾に撃たれたキャットを治すためオスロ空港まで逆行します。

キャットの傷も安定し、順行に戻ります。

逆行弾による傷を治すため逆行に切り替えるキャット

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ここまでの情報で名もなき男は9つのアルゴリズムがいつどこに集められるかを知りました。

この情報を武器に、プリヤにキャットと息子マックスの命の保証を交渉します。

ノルウェー・トロンヘイム沖の船でプリヤの部隊と合流し、スタルスク12での最終決戦に備えます。

主人公たちはアイブスたちとともにロシア・シベリア沖までオペラハウス・テロが起きた日に逆行します。

最終決戦に向けて主人公は順行に戻り、キャットはベトナムへ行きセイターを足止めします。

セイターを足止めするキャット

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アルゴリズムの回収に成功した主人公は、ニールと別れます。

スタルスク12での最終決戦のあと、エピローグへと続きます。

ミッションコンプリート

主人公はロンドンに戻りキャット暗殺を阻止します。

最終決戦に挑む直前に、キャットに携帯を渡していたのはこのためです。

シベリア沖でキャットとの別れ

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この電話にかければ「記録(英:posterity)」につながると主人公は言い残していました。

プリヤは「この日、この場所、この時間」がなぜ分かったのかと名もなき男に問いかけます。

それに対して主人公は、キャットの声が流れる携帯を見せながら「記録だ」と言います。

初めて会ったときのプリヤが「クレジットカードやEメールなど」すべての情報は未来につながると言っていたことと上手くつながっています。

情報を武器としてプリヤではなく、名もなき男が本当の主人公、黒幕となった瞬間です。

壮大な挟み撃ち作戦

最終決戦のあと、主人公と別れるときニールはTENET全体の作戦が「壮大な挟み撃ち作戦」であり「いまがちょうど中間地点」だと言います。

別れを告げるニール

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ニールや主人公はオペラハウスのテロに始まり、スタルスク12での10分間の作戦によってアルゴリズムが起動しない過去を作ってきました。

これから主人公はその情報をもとに未来を作っていかなければいけません。

劇中では描かれていませんが、数年後ニールを仲間にし、プリヤに指令を出し、オペラハウスで自分をテストして雇うというアルゴリズムが起動しない過去につながるための未来を作っていくことになります。

もちろんこれらは考察ですが、ストーリーがつながったときにノーランが描こうとしたロマンを感じました。

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