Image: Youtube/(C)2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved
「TENET テネット」で酸素マスクは、登場人物が時間を逆行しているのか通常なのか見分ける重要な手がかりです。
これをわかって観るかどうかで、ストーリーを理解する難しさが変わってきます。酸素マスクを着けている人間は、逆行している。
そう思って観ていると、そのルールに反するシーンが登場します。それがセイターに倉庫に連れられてくるキャットの姿です。通常だと思っていたキャットが、酸素マスクを着けているんです。
逆行して現れたセイター
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問題のシーンはプルトニウム241をセイターと奪い合った、タリンでのカーチェイスです。
名もなき男がウクライナ保安庁からプルトニウム241を強奪したと思いきや、酸素マスクを着けたセイターが現れました。しかもキャットの頭に銃を突きつけ、名もなき男を脅迫しながら。このときのキャットは酸素マスクをつけていません。
これらのことからセイターは時間を逆行していて、キャットは通常だとみえます。
赤い部屋と青い部屋
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その後、名もなき男とキャットはセイターらにとらえられて、倉庫に連行されます。二人はガラス越しに向かい合って座らされ、名もなき男は赤いライトの部屋。キャットは青いライトの部屋です。
青い部屋でキャットに銃を突きつけているセイターは酸素マスクを外し、キャットは酸素マスクを着けています。
ここで混乱が生じます。セイターが逆行していて、キャットは通常じゃなかったのかと。
逆行ルールの応用
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これはその通りです。回転ドアを使って逆行した場合、世界はそのままなので普通には呼吸ができないルールがあります。青い部屋は逆行側を表しています。そのため青い部屋には逆行状態でも呼吸ができるように細工がされていると思われます。
具体的な方法は説明されていませんが、空気を作る機械も一緒に逆行させて、それを倉庫内で作動させているなどが考えられます。青い部屋ではある意味空気も逆行状態になっています。
そのため通常のキャットは呼吸ができず、逆に酸素マスクが必要な状態になります。つまり酸素マスクを着けているときは逆行している、というルールは崩れていません。
「TENET」で登場する逆行する映像は、他の映画では見たことのないもので、ストーリーを理解するのも難しく感じるかもしれません。登場人物がどの状態なのか迷ったら、酸素マスクを着けているかどうかに注目してみてください。
TENET テネット(字幕版)
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