【ネタバレ徹底解説】ミッション:インポッシブル/デッドレコニングの結末を考察!イルサは死亡したのか?PART TWOへの伏線も解説

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の結末を徹底考察
※画像はイメージ

2023年に公開され、世界中のファンを熱狂させた『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』。イーサン・ハントの新たな戦いは、シリーズ史上最も衝撃的で、最も多くの謎を残す形で幕を閉じた。

「あの衝撃の結末は一体どういうことだったのか?」
「最大の謎、イルサの死は覆るのか?」
「続編『ファイナル・レコニング』では何が描かれるのか?」

この記事では、そんなあなたの疑問に全てお答えする。

※本記事では、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の結末、ストーリーの核心に触れる完全なネタバレを含みます。まだ映画を鑑賞されていない方、ネタバレを避けたい方はご注意ください。

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まずは基本情報をおさらい

結末を深く理解するために、まずは物語の基本情報をおさらいしておく。

  • 簡単なあらすじ
    全人類を脅かす、自我を持ったAI「エンティティ」。その暴走を止める唯一の手段である「2つの鍵」を巡り、イーサン・ハントとIMFチームは、エンティティに仕える宿敵ガブリエルや各国の思惑と対峙する。仲間を失い、究極の選択を迫られる中、イーサンの新たなミッションが始まる。

【ネタバレ】『デッドレコニング PART ONE』ラストの展開を時系列で解説

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』オリエント急行での怒涛のクライマックス
※画像はイメージ

物語のクライマックスは、オーストリア・アルプスの大自然のなかを駆けるオリエント急行が舞台。ラストシーンに至るまでの展開を、時系列で分かりやすく解説する。

1.AI「エンティティ」の罠

エンティティの最大の敵は自分を「支配しようとする」のではなく「殺そうとする」イーサン。そのためエンティティは唯一自分に対抗できるイーサンを列車で殺そうとしている。

またエンティティの弱点である、ソースコードの場所を知っているガブリエルを、イーサンが感情に任せて殺してしまうこともエンティティの勝利を意味する。

イーサンはCIA、エンティティ、ガブリエル、ホワイト・ウィドウから狙われながら、2本の鍵を手に入れガブリエルを生きて捕まえるという試練を乗り越えなければいけない。

2.グレースの覚悟と決断

当初は鍵を奪って逃げることしか考えていなかったグレースだったが、イーサンの覚悟に触れ、彼に協力することを決意。キトリッジとの取引を自分が逃げるための手段に使わず、2本の鍵をイーサンへと渡す。

3.イーサン vs ガブリエル

エンティティの指示のもと行動するガブリエル。イーサンは列車の上でガブリエルと激しい死闘を繰り広げる。ガブリエルを追い詰めるも、彼は間一髪で逃走する。

勝ち誇った表情で用意していたトラックの荷台へと列車から飛び乗り走り去っていったガブリエル。しかし感情に任せてガブリエルを殺そうと見せかけていたのは、イーサンの方だった。

ルーサーのアドバイス通り、冷静に感情を殺したイーサンは、エンティティの予想を裏切り鍵を手に入れる。

4.鍵の入手と脱出

鍵を手に入れたイーサンだったが、ガブリエルの工作により暴走するオリエント急行を止める必要があった。さらにガブリエルがセットした爆弾により行く先の橋は崩落してしまったが、パリスの助けによりイーサンとグレースは助かる。

パリスからの情報で、鍵は潜水艦セヴァストポリで使うものであることが判明する。

5.ラストシーン

キットリッジと合流したグレースは、IMFへの加入の意思を伝える。一方、イーサンは仲間のベンジーの元へ。ルーサーはエンティティの分析のためチームを離脱し、イーサンとベンジーは鍵が示す次なる目的地、北極海に沈むロシアの潜水艦「セヴァストポリ」を目指すことになる。ここで物語は「続く」という形で幕を閉じる。

イーサンへ「グッドラック」と激励の言葉を贈るラストのナレーションの声は、ユージーン・キトリッジだ。最初のミッションの指令もキトリッジからのものであり、Redditではキトリッジの二面性を考察している。はじめからキトリッジはAI(エンティティ)の危険性を察知しており、エンティティを欺くためにイーサンと対立するようなペルソナを作り上げていると。

最大の衝撃!イルサは本当に死亡したのか?生存の可能性を徹底考察

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』ファン衝撃のイルサの死
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本作でファンに最も衝撃を与えたのは、シリーズのメインヒロインであったイルサ・ファウストの死でしょう。

イルサ死亡の経緯

ヴェネツィアのミニッチ橋の上で、イルサはグレースを救うためにガブリエルと対決し、命を落とした。これは、エンティティが予測した「イーサンの仲間が死ぬ」という未来が現実となった瞬間だった。

なぜイルサは死ななければならなかったのか?

物語上、彼女の死はイーサンに「エンティティ打倒」という個人的な動機と、より強い覚悟を抱かせるための重要なターニングポイントとなった。また、彼女の意志をグレースが引き継ぐという、世代交代の象徴的な意味合いもあったと考えられる。

【結論】イルサは生存しているのか?監督が語る「死の価値」

イルサが実は生存しているという可能性はないと考えていい。その根拠は次のクリストファー・マッカリー監督のインタビューコメントにある。

It’s not what emotion that character instils in the protagonist when that character dies. It’s the value of that character’s death
[そのキャラクターが死んだときに主人公にどのような感情を植え付けるかではない。そのキャラクターの死の価値が重要なのだ]

出典:10 More Spoiler Facts We Learned About Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One From Christopher McQuarrie 2025年6月13日閲覧

この「死の価値」という言葉こそ、イルサの死が物語にとって不可欠であり、覆ることのない事実であることの証だ。マッカリー監督は、シリーズの推進力を担ってきたイルサに英雄としての死を用意した。そしてそれは単なる悲劇ではなく「これは復讐ではなく、人格の試練なのです」という監督の言葉通り、イーサンの人としてあるべき正義が、より深いレベルで問われることの始まりを意味している。

『ファイナル・レコニング』へ続く!残された「3つの大きな謎」を深掘り考察

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』ファイナル・レコニングへの謎
※画像はイメージ

PART ONEでは、多くの謎が未解決のまま残された。続編を理解する上で重要となる3つの謎を考察する。

謎① AI「エンティティ」の正体と真の目的

自我を持ち、未来を予測し、あらゆるデジタル情報を支配する「エンティティ」。その最終目的は、世界の支配や破壊なのだろうか?それとも、自己保存のための防衛本能なのだろうか。その正体と目的の全貌は、まだ謎に包まれている。

謎②「2つの鍵」が示すものとは?

2つで1つとなる鍵が示すのは、北極海に沈む潜水艦「セヴァストポリ」のソナー装置だった。ここには、エンティティを生み出したソースコードが物理的に保管されていると推測される。イーサンたちはこのソースコードを破壊するのか、それとも制御するのか。鍵の真の使い道が続編の鍵を握る。

謎③ 新ヒロイン「グレース」の今後の役割

ラストでIMFへの道を示唆されたグレース。イルサの遺志を継ぎ、イーサンの新たなパートナーとなることはほぼ確実だ。彼女の持つ驚異的なスリの技術や機転は、アナログな手法でエンティティと戦う上で最大の武器となるはず。

この結末はアリ?ナシ?ネットの評価と感想まとめ

PART ONEの「続く」という結末には、ネット上でも賛否両論が巻き起こった。

肯定的な意見

「最高のクリフハンガー!続編への期待が最高潮に達した」
「この焦らしと絶望感こそがミッション:インポッシブルだ」
といった、続編への期待感を煽る演出を称賛する声が多く見られました。

否定的な意見

「一本の映画として物語が完結しておらず、モヤモヤする」
「イルサの退場があまりにショックで、素直に楽しめなかった」
など、クリフハンガー形式や衝撃的な展開に対する不満の声も少なくなかった。

2部作ではあるが製作側は合わせてひとつのストーリーとして撮影しているため、どこでPART ONEの終わりにするかは本当にマッカリー監督を悩ませたそう。

it was really critical for us that when you watch this movie as part of a two-parter that you feel satisfied at the end of part one that that it’s not just suddenly ending and we’ll see you later it had to feel like a complete movie it it had to be a movie that if part two didn’t exist or we hadn’t figured out what part two was or you had to wait two years to see the next one you would have been satisfied with this one
私たちにとって、この映画を二部作として観るときに、第一部を観終わったときに満足感を得られること、ただ突然終わって「また後で」という感じではなく、完結した映画として感じられること、第二部が存在しなかったとしても、あるいは第二部が何なのか分からなかったとしても、あるいは次回作を見るのに二年待たなければならなかったとしても、この映画に満足できるような映画でなければならないということが、非常に重要でした。

出典:Mission: Impossible Dead Reckoning Director Christopher McQuarrie Interview – YouTube 2025年6月13日閲覧

PART ONEをみたあとは1作品を観た満足感があり、なおかつ続編でこの話がどう進むのかという期待と不安、エンティティに勝つことができるのかという、感情が入り混じる。

壮大な物語は続編へ!今後の展開

続編であり完結編の『ファイナル・レコニング』では、北極海に沈んだ潜水艦へ潜り込むイーサン・ハント、つまりトム・クルーズのスタントをみることができる。最後までハラハラドキドキが止まらないエンティティとの戦いも、ルーサー、ベンジーに加え、グレース、パリスが全員それぞれの役割とキャラクターを発揮する姿は見逃せない。