「エターナルズ」の感想、この1本でここまで描いてしまうのはもったいないクオリティ、もっとじっくり観たい!

「エターナルズ」(2021年製作)

Image: Marvel Entertainment/YouTube/(C)Marvel Studios 2021

「アベンジャーズ/エンドゲーム」のその後が舞台の「エターナルズ」(2021年製作)。

クロエ・ジャオ監督によって、いままでにないマーベル作品が誕生しています。

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「エターナルズ」はマーベルとクロエ・ジャオ監督の化学反応

映像のクオリティが高いだけに「この1本でここまで話が進んちゃうのはもったいない!」という感想です。

ドラマ性とアクション性が融合された、いままでにないマーベル作品だと感じました。

すべての物語のはじまり

神々しい「エターナルズ」のメンバー

Image: Marvel Entertainment/YouTube/(C)Marvel Studios 2021

「アベンジャーズ」シリーズもエンドゲームでいったん落ち着いたものの、その後の世界と言われるとやっぱり気になります。しかもメインキャラクターたちは、アベンジャーズなんかよりもはるか昔、太古の時代から人類を守ってきた<エターナルズ>たち。

さらに監督はあのクロエ・ジャオ監督。クロエ・ジャオ監督は前回の公開作は、アカデミー賞を受賞した「ノマドランド」という、マーベル作品とは系統があまりにも違う作品を手がけた監督です。

ものすごく硬派な社会派作品を得意とするクロエ・ジャオ監督と、アメコミアクション、ファンタジーといえばマーベル、のこの2つがかけ合わさるとどうなるんだろうという興味もすごくありました。

神々しいデザインとキャラクター

「エターナルズ」の個性

Image: Marvel Entertainment/YouTube/(C)Marvel Studios 2021

実際に観てみると、それは太古のキャラクターにふさわしい金色に光る線を基本とするデザイン。うん、なんだかわからないけどすごく気分があがるデザインです。

また各キャラクターの個性や関係性は、ヒューマンドラマともいえる丁寧な描き方。MCUの世界観にクロエ・ジャオ監督のセンスがしっかりと融合しています。これまでのマーベル作品とは一味違うぞ?と感じるディレクションです。

予告やポスターでは、なんだか統一感のないキャストが気になりました。しかしいざ本編ではいろんなキャスト、いろんなキャラクターがいることでエターナルズたちの関係が、とてもバランスよくなっています。

観る前はどんな感じなんだろうと思っていた、マ・ドンソクやアンジェリーナ・ジョリー。

本作でも腕力にものを言わせて、ヴィランのディヴィアンツをぶっとばすマ・ドンソクの姿は、このキャラでマーベルに出てしまうなら何でもできるじゃん!という新たな可能性すら感じました。

アンジェリーナ・ジョリーは、さすがともいうべきこれまでのキャリアによるその存在感、さらにはアクションも見事に演じていて、とてもいい味を出しています。

濃密すぎるストーリー展開

「エターナルズ」の秘密

Image: Marvel Entertainment/YouTube/(C)Marvel Studios 2021

ひとつ残念だったことは、ストーリー展開が早すぎることです。仮に「エターナルズ」3部作だとしたら、それをギュッと1つにまとめたような感じです。これは逆に2時間36分と長めの上映時間でも飽きる暇がないということでもありました。

しかしそれぞれのキャラクターが魅力的だっただけに、もっとじっくりエターナルズの活躍を観たいという感情が強くなりました。

駆け足で過ぎ去っていく2時間36分は、壮大なキャラクター、壮大な設定なだけに、始まりから終わりまでもう見てしまったという、少し拍子抜けにもつながりました。

もっとエターナルズを味わいたかった

クロエ・ジャオ監督によるマーベル映画、すごくクオリティが高いです。とても楽しめました。それだけにもっと話をじっくり描いてくれても良かったのでは?もっと観たい!という気持ちです。すべてがあまりにも早く描かれていて、あまり続編が気にならなかったところも少し物足りなさを感じました。