第84回アカデミー賞にて脚本賞を受賞した『ミッドナイト・イン・パリ』。
人生に疎外感を感じていたギルが情熱を取り戻し、よき理解者と出会うまでの物語です。
美しい婚約者との楽しいはずの憧れの地パリでの創作の旅
ハリウッドで売れっ子脚本家のギル。
婚約者イネズとその義両親とパリへとやってきます。
ギルは脚本の仕事を辞めて、小説家になろうとしています。
婚約者は応援しつつも、成功している脚本の仕事を辞めることに否定的です。
一見ただの椅子に何百万円も払おうとする実業家の義両親ともあまりそりが合わない様子。
買い物途中で雨が降り出せば「これぞパリ」と喜ぶギルとは反対に婚約者はそそくさとハイヤーに乗り込んでしまいます。
そう。ギルと婚約者一家は価値観が全く合わないんです。
せっかくの芸術の街パリでの旅でもギルはどこか楽しめずに疎外感を感じています。
再び情熱を燃やす偉人たちのテーマパーク
ある晩、婚約者とその友人たちと夕食をともにした帰り。
ギルは一人歩いて帰っていました。
婚約者イネズの警告通りギルはパリの街で迷ってしまいます。
ギルの迷い込んだ先は、1920年代のパリでした。
フィッツジェラルドやヘミングウェイ、ピカソなどギルにとって神のような偉人たちとの不思議な交流が始まります。
ギルは数々の名作を世に残した偉人たちと触れるうちに小説家としての自信と情熱を取り戻していきます。
真夜中のパリで出会う一緒に「雨の中を散歩する」ひと(ラスト)
偉人たちとの楽しい日々も終わり、ギルは日常に戻ります。
パリに住むことに決めて真夜中にぶらぶらと散歩をしていました。
そんな時、橋で声をかけてくれたのは「雨が降るパリで散歩」というギルと同じ価値観を持ったひとでした。
まとめ
ウディ・アレン監督・脚本による『ミッドナイト・イン・パリ』。
エンディングこそラブロマンスですが、途中偉人たちが次々と登場するシーンはテーマパークのようで観ているこちらもわくわくします。