脚本も自身が手掛けているギレルモ・デル・トロ監督による『シェイプ・オブ・ウォーター』。
タイトルの『シェイプ・オブ・ウォーター』は、「形のない愛」を意味しています。
そう考察する理由は、
- エンディングで詠まれる詩
- 浴槽を見つめるイライザの表情
- イライザと不思議な生きものとの結末
です。
詳しく説明していきます。
エンディングで詠まれる詩
『シェイプ・オブ・ウォーター』の意味は、エンディングの詩にすべて含まれています。
何百年も前に作られた愛の詩として出てきます。
“Unable to perceive
本編字幕より
the shape of You
“I find You all around me
“Your presence fills my eyes
with Your love
“It humbles my heart
For You are everywhere”
“あなたの姿がなくても”
“気配を感じる”
“あなたの愛が見える”
“愛に包まれて 私の心は優しく漂う”
ギレルモ・デル・トロ監督の本作で伝えたいことのすべてです。
浴槽を見つめるイライザの表情
不思議な生きものと心を通わせはじめたイライザ。
家の浴槽にためたお湯を見つめています。
そこにはもちろん不思議な生きものはいません。
イライザの表情は、詩の通りそこにいないはずの不思議な生きものの気配を感じています。
イライザからは不思議な生きものへの愛が溢れてきます。
イライザと不思議な生きものとの結末
ストーリーのエンディング、イライザと不思議な生きものは二人一緒に海深くへと消えていきます。
詩のように、これから二人が生きていく海に包まれて、漂うように消えていきます。人間と人間ではない二人でしたが、二人だけの愛の形を見つけていきました。
見た目や言葉ではない、ギレルモ・デル・トロ監督が伝えたい純愛が詰まったストーリーです。
まとめ
ギレルモ・デル・トロ監督による純愛が詰まった映画『シェイプ・オブ・ウォーター』。
わかった上で観返すと、とても美しい映画だと感じます。