ハリーの死がキングスマンにもたらしたもの

「キングスマン」では圧倒的な存在感を放つハリーがあんなにも早い段階で死んでしまったのにはこんな理由があったのではないでしょうか。

あくまで一作目のみを考察した内容です。

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早すぎるハリーの死

しつこいマダムへの1発から始まるハリーと信者によるサウスグレード教会での乱闘シーンはまさかの展開でした。

サミュエル・L・ジャクソン演じるリッチモンド・ヴァレンタインと同じで、まさかハリーも自分を見失うとは思っていなかったからです。

いや、ヴァレンタインは期待はしてたのか。実験だったから。

ともかくエリート・スパイのハリーだけが生き残ったあとにヴァレンタインの手によって左目を撃ちぬかれる映像は誰にも予想できませんでした。

ハリーが撃たれるなんて、そんな雰囲気は感じさせながらもそんなはずはない。

ここまでのストーリーを観ている誰もがそう思いながらこのシーンをみていたはずです。

あんなにワクワクしたハリーとエグジーの関係を、こんな物語の中盤でもう見れなくなるなんて。

そんな気持ちに誰しもがなるシーンでした。

ハリー・ハートを演じたコリン・ファースも、「ハリーは死ぬ」と監督のマシュー・ボーンから言われていたけど、実際に脚本を読んでこんなに早く死ぬことになるとは思わなかったそうです。

140ページくらいの脚本の80ページくらいの段階ですでに撃たれていたので、思わず『ええ!? 』と声を上げたんだ

コリン・ファースもびっくり!?撃たれたのに『キングスマン』に再登場した舞台裏を明かす!/MOVIE WALKER PRESS より引用

そんなエピソードを聞かされたら、一作目の「キングスマン」をみた段階ではハリーは死んだと思うしかないですね。

「キングスマン」にてハリーの死が意味すること

誰しもがハリーはキングスマン・エージェントとして絶対的な存在で、ミスをしないのはもちろんのこと、死ぬなんて考えられませんでした。

こんなことをやってしまうところが「キングスマン」がガジェット満載でジェームズ・ボンドを彷彿とさせながらも今までにないアクション・スパイ映画だといわれるところです。

そんなボンドをより洗練させたようなハリーに死をもたらした意味は何だったのかマシュー・ボーン監督の頭の中を考察してみます。

一つはエグジーがキングスマンになるチャンスを得ることです。

いくらハリーが目をかけたといえど、エグジーはJBを撃てず候補からはずれてしまいました。

そこに師匠ともいえるハリーの死、そしてアーサーの裏切りとくれば資格をなくしたエグジーがキングスマンとして活躍しても自然な流れにみえます。

もう一つは、ハリーの罪の償いです。

ヴァレンタインに撃たれたのが衝撃すぎて忘れていますが、ハリーその前にめちゃくちゃ人をやっちゃってます。

いくら敵の仕掛けたトラップとはいえ、世界の平和を維持するためのキングスマンなので。

最後にはハリーもヴァレンタインの手により死んでしまうというのは悲しくも納得感のある話の展開です。

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