
1993年に始まった『ジュラシック・パーク』シリーズは、映画の歴史を変えた金字塔だ。恐竜が現代に蘇るという大胆な設定と、リアルなVFXに圧倒された観客も多いはず。
そして2025年、ついに新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地(Jurassic World: Rebirth)』が公開される。今作は、“恐竜の世界に人間が戻る”というシリーズ初の視点転換が特徴。これまでの「人間の世界に恐竜が現れる」展開とは一線を画す。
本作のコンセプト:恐竜の環境に人間が戻るという逆転
本作の脚本を担当するのは、1993年の第1作『ジュラシック・パーク』で原作のマイケル・クライトンと共に脚本を手がけたデヴィッド・コープ。彼が28年ぶりにシリーズに復帰することで、原点回帰の色合いが強まっている。(関連記事:「『ジュラシック・パーク』歴代監督を徹底解説:演出の違いと脚本家とのタッグが生んだ進化の系譜」)
そのコープは、本作について次のように語っている。
恐竜たちが私たちの環境に戻るのではなく、私たちが恐竜たちの環境に戻るようにしたかったんです。
出典:Jurassic World Rebirth Writer David Koepp Interview 2025年8月5日閲覧
(I wanted us to be back in their environment instead of them in ours.)
さらに「過去6作品をなかったことにして観客を騙すのではなく、もう一度特別な存在にしたかった」という発言からも、単なる再起動ではなく、“新たな冒険”への誠実なアプローチが感じられる。
スカーレット・ヨハンソンの起用:30年越しの夢が叶った
主演のスカーレット・ヨハンソンも、長年の『ジュラシック』ファン。なんと10歳のときに第1作を劇場で観て以来、ずっとこのシリーズへの出演を夢見ていたそう。
私は10歳の頃からジュラシック・パークのファンで、最初のジュラシック・パークを劇場で見ました。つまり、この30年間でどの映画に出たいかと聞かれたら、一番出演したいのはジュラシック・パークの映画です。だからそれが現実になるなんて、本当に信じられない。
出典:JURASSIC WORLD REBIRTH interviews Scarlett Johansson, Mahershala Ali, Jonathan Bailey,Gareth Edwards – YouTube 2025年8月5日閲覧
(i have been a Jurassic fan since I was you know 10 and saw the first Jurassic Park in the theater um I I mean if you would ask me for the last three decades what movie I would I would want to be in most of all it would be a Jurassic movie so to have it be come be you know a reality is um it’s it’s sort of mind-blowing i can’t totally)
この発言には、シリーズファンとしての思いと、演じるキャラクターへの熱量が込められている。いちファン目線で作品世界に飛び込むような演技に期待が高まる。
そのほかのキャスト・スタッフ
共演には、アカデミー賞を2度受賞したマハーシャラ・アリや、『ウィキッド ふたりの魔女』のジョナサン・ベイリーらが名を連ねる。
監督を務めるのは『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のギャレス・エドワーズ。スケール感のあるビジュアル演出や、リアルな世界構築に定評があり、恐竜の生態系を「別世界」として描く力量にも期待。
そして脚本には、先述の通りデヴィッド・コープが復帰。シリーズに最も深く関わってきた一人として、本作に再び命を吹き込むことになる。
ストーリーの舞台・時代設定
ストーリーの舞台は前作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』から5年、“恐竜が世界中に拡散した後の地球”。恐竜たちは中生代の環境に近い赤道直下の地域にだけ生息するようになっていた。
今回は、人類が恐竜の棲む大自然に足を踏み入れ、人類を救う新薬を開発するため、陸・海・空の3大恐竜のDNAを採取するサバイバルへと立ち向かう物語となっている。
まとめ:本作は“恐竜たちの世界に飛び込む”新たな冒険
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、シリーズの原点に立ち返りながらも、新しい視点で描かれる意欲作。
- デヴィッド・コープによる視点転換(人間が恐竜の世界に戻る)
- スカーレット・ヨハンソンの熱烈な出演希望が叶った主演
- 原点への敬意と、新たな世界観の拡張
2025年、再び“恐竜が支配する大地”で、人類はどう生き延びるのか?シリーズのファンも、はじめての人も、注目の一作だ。