Image: The Devil Wears Prada 2 | Final Trailer / YouTube 2026年6月12日閲覧 ディオールの重役として洗練され、権力を手にした現在のエミリー(エミリー・ブラント)(公式予告編より/ⓒ2026 20th Century Studios. All Rights Reserved)
映画『プラダを着た悪魔2』において、観客の強い関心を惹きつけているのが、かつてミランダのアシスタントだったエミリーの変貌ぶり。本記事では、ディオールの重役へと見事な再起を果たした彼女の現在の立ち位置や、ミランダとの間に生まれた新たなパワーバランスについて解説していく。
エミリー役はエミリー・ブラントが続投。ディオールの重役としてミランダに匹敵する権力を持つ存在へ
20年の時を経て「コア・フォー」が再結集。かつてのアシスタントは広告予算を握るエグゼクティブへと出世
本作では、アンディ(アン・ハサウェイ)、ミランダ(メリル・ストリープ)、ナイジェル(スタンリー・トゥッチ)に加え、エミリー役のエミリー・ブラントも続投している。これにより、映画ファンから愛された「コア・フォー(中核の4人)」が20年の時を経て欠けることなく再結集することとなった。
劇中においてエミリーは、ディオールの米国部門の責任者というエグゼクティブの地位にまで出世している。前作の彼女は、ミランダの顔色を常にうかがい、理不尽な要求に応えるために走り回る一介のアシスタントにすぎなかった。しかし今作では、存続の危機にある「ランウェイ」誌の命運を左右する巨額の広告予算を握っているため、かつての上司であるミランダに対して優位に立つほどの強い権力を手に入れている。
この見事なキャリアの逆転と再集結について、エミリーを演じたエミリー・ブラントはFandangoのインタビューによると、メリル・ストリープが続投を決めたことで一気に映画化へと動き出したと当時の状況を明かしている。また、現在のエミリーのキャラクター性に関しては、Rotten Tomatoes Trailersのインタビューによると、権力を振りかざす状況を楽しみつつも、心の底では未だにミランダからの承認や愛情を強く求めているとブラント自身が分析している。かつての絶対的な上下関係が崩れたことで、二人の間にはより複雑でスリリングなパワーバランスが生まれている。
エミリーが企てた「裏切り」の全貌。ミランダへの復讐とランウェイ買収劇の真相
恋人ベンジーを利用したクーデター。過去に見限られた恨みと「ビジョナリーではない」という評価への反発
本作において、エミリーはIT富豪である恋人のベンジーを利用し、彼に「ランウェイ」を買収させてミランダを追放し、自らがトップの座に就くというクーデターを秘密裏に企てていた。
この裏切りの背景には、過去にミランダから「あなたはビジョナリー(先見の明がある者)ではなくベンダー(売り手)だ」と才能を見限られ、事実上の左遷を受けたことに対する深い恨みがある。
エミリーを演じたエミリー・ブラントは、Rotten Tomatoes Trailersのインタビューによると、エミリーにとってミランダは手の届かない母親のような存在であり、彼女から「自分はアイコンである」と認められたいという承認欲求が根本にあると分析している。表向きはミランダに対する反発や復讐心を見せてランウェイの買収を企てながらも、心の底ではかつての上司からの愛情や承認を激しく渇望する複雑な心理があった。

エミリーの挫折と再起が示す、現代の競争社会を生き抜くサバイバル術
ミランダの承認からの脱却とアンディとの和解。野心家が最後に手に入れた人間味ある成長
映画の結末において、エミリーが秘密裏に企てたランウェイの買収計画は失敗に終わり、彼女はIT富豪の恋人であるベンジーとも破局してしまう。しかし、彼女の物語は単なる敗北や没落では終わらない。トレードマークであった髪をブロンドに染め直し、新たにコーチ(Coach)の幹部というポジションを得て、力強い再出発を果たす。
このエミリーのたくましさについて、演じたエミリー・ブラントはRotten Tomatoes Trailersのインタビューで、彼女を非常に野心的であり、サバイバリストのような存在だと評している。計画が頓挫して大きな挫折を味わっても、決して立ち止まることなく新たな環境へと柔軟に適応していく彼女の姿は、変化の激しい現代社会を生き抜くための実践的なサバイバル術を示している。
さらにラストシーンでは、エミリーが自らアンディをランチに誘い、過去の行いを謝罪するという驚きの展開が描かれる。かつてはカロリーを気にして極端に炭水化物を避けていた彼女が、アンディとフライドポテトを分け合いながら和解するのだ。USA TODAYのインタビュー記事によると、ブラントはエミリーがトップへと這い上がる過程で当然の報いを受けたとしながらも、彼女の中に確かな後悔の念があり、アンディに対しては常に不思議な親近感を抱いていたと自身のキャラクターを分析している。
ミランダから認められたいという長年の呪縛を乗り越え、人間味のある成長を手に入れたエミリーの生き様は、競争社会で野心を持つことの代償と、失敗から何度でも這い上がるしたたかさを教えてくれる。彼女が最後に選んだ自分らしい再起の道は、働くすべての人のキャリア観や人間関係に対して、深く考えさせられる余韻を残している。














