Image: The Super Mario Bros. Movie | Official Trailer – YouTube 2026年3月31日閲覧 映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』でマリオとピーチ姫とピノキオ
2023年に公開され、世界中で歴史的な大ヒットを記録した映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。本作では、熱心なマリオファンの間で長年謎とされてきた「ピーチ姫の過去と設定」について、ついに公式な回答が描かれた。
マリオのゲームをプレイしたことがある人なら、一度はこんな疑問を抱いたことはないだろうか?
「キノピオたちばかりの国で、なぜ人間であるピーチ姫が国を治めているのか?」「そもそも『王国(キングダム)』なのに、なぜ王様はいないのか?」
長年、原作ゲームではあえて語られてこなかったこの根本的な謎。なんと本作は、その疑問に対して非常に美しく、かつ論理的な「ひとつの答え」を提示してくれた。今回は、単なるファンサービスにとどまらず、マリオの長年謎だった設定に見事な説明づけを行った本作のストーリーテリングの妙と、強くて美しいピーチ姫の知られざるルーツについて深掘りしていく。
映画で明かされたピーチ姫の過去と「キノコ王国の謎」
Image: The Super Mario Bros. Movie | Official Trailer – YouTube 2026年3月31日閲覧 マリオに自身の過去を語るピーチ姫
赤ん坊の頃に不思議な土管を通ってキノコ王国へと迷い込み、キノピオたちに育てられ、やがてリーダーとされたというピーチ姫の過去。この見事な設定のすり合わせには、マリオの生みの親である任天堂の宮本茂すらも「すごい設定が明らかになりましたね(笑)。マシュー(脚本家)の発明やなあ」と大絶賛したほど。
新キャラを出さない「任天堂タレント事務所」という厳しいルール
Image: The Super Mario Bros. Movie | Official Trailer – YouTube 2026年3月31日閲覧 キノコ王国のキノピオたち
本作の制作にあたり、宮本はストーリー構築においてある大きな「縛り」を設けていた。それは、彼自身が「任天堂タレント事務所」と呼ぶ独自のルールだ。
映画の物語を膨らませようとすると、どうしてもその場しのぎの新しいオリジナルキャラクター(他の事務所のタレント)を出したくなってしまうもの。しかし宮本は、
他の事務所から引っ張ってくることは抑えてくださいと。できるだけ任天堂タレント事務所のメンバーで固めて、そこにいる人たちで作れるお話を仕上げていくという方針でいきました
宮本茂マリオ映画公開記念!宮本茂さんインタビュー 制作の始まりから驚きの設定まで – ページ 2 – Nintendo DREAM WEBより引用 2026年4月1日閲覧
と語っている。安易なオリジナルキャラクターの追加は、長年愛されてきたマリオの世界観を崩しかねないという強いこだわりの表れだ。
しかし、このルールを徹底したことで、製作陣はある根本的な疑問に直面することになる。それは「キノコ王国って、姫がいるということはキングダムなので、王様がいるのか?」という矛盾だ。
これまでのハリウッド映画であれば、ここで「映画オリジナルのキノコ王国の王様」や「ピーチ姫の実の親」といった新キャラクターを登場させて説明してしまうところだろう。しかし、「任天堂タレント事務所」の縛りがある以上、それはできない。
脚本家マシュー・フォーゲルの「発明」と秀逸なセリフ
Image: The Super Mario Bros. Movie | Official Trailer – YouTube 2026年3月31日閲覧 キノコ王国の指導者として戦う決意を見せるピーチ姫
この難題を見事に解決したのが、脚本家マシュー・フォーゲルの手腕だった。宮本も
マシューさんが、うまく説明づけてくれたんです。ピーチ姫のセリフの一言で、僕らも腑に落ちました。(略)いやあ、マシューの発明やなあと
宮本茂マリオ映画公開記念!宮本茂さんインタビュー 制作の始まりから驚きの設定まで – ページ 2 – Nintendo DREAM WEBより引用 2026年4月1日閲覧
と大絶賛している。
宮本が唸ったその「発明のひと言」とは、劇中でピーチ姫が自身の過去をマリオに語るシーンでの、「わたしが成長したら、みんなのプリンセスにしてくれた」というセリフではないかと推測される。
赤ん坊の頃に不思議な土管からキノコ王国に迷い込み、キノピオたちに育てられたという短い回想。そして、成長した彼女をキノピオたちが愛情をもって自らの「プリンセス」にしてくれたという事実。王家という血筋ではなく、種族を超えた絆によって彼女は「姫」になった。
この設定とセリフの妙により、新キャラを一切出さず、既存の世界観を少しも壊すことなく、「なぜ人間がキノコ王国の姫なのか」「なぜ王様はいないのか」という世界中のファンが抱えていた長年の謎に、極めて論理的で美しい答えを出してみせた。まさに「発明」と呼ぶにふさわしい、見事なストーリーテリングの解決策と言える。
まとめ:宇宙へ広がる続編への期待
Image: The Super Mario Galaxy Movie – Official Title Announcement – YouTube 2026年3月26日閲覧 続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が2026年4月24日に公開される
自らの力で運命を切り開く戦うリーダーへと進化したピーチ姫。単なるファンサービスを超え、脚本の妙が光る映画版のストーリーテリングには驚かされるばかり。
待望の続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー(英:The Super Mario Galaxy Movie)』の日本公開が2026年4月24日に迫っている。宇宙を舞台にピーチ姫やマリオたちがどのような活躍を見せるのか、そして「任天堂タレント事務所」からどんな新たな驚き(発明)が飛び出すのか、今から期待が高まる。
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