大量発生した50体のバズ・ライトイヤーが森をさまよい、鹿やウサギといった野生動物と遭遇する幻想的なセクションが存在する。この場面は1942年公開のディズニー古典アニメーション『バンビ』への直接的なオマージュであり、作中ではテーマ曲「Love Is a Song」がそのまま流れる。アンドリュー・スタントン監督とケナ・ハリス共同監督は、楽曲の採用だけでなく『バンビ』の美術設定やライティング、空気感までを精密に再現して撮影を行ったと明かしている。
クライマックスの道路追跡シーンでは、おもちゃたちが固まる横をピザ・プラネットの配達トラック(1978年製 Gyoza Mark VII Lite Hauler)が猛スピードで走り去る。さらに、101号線トンネル付近をすれ違うゴミ収集車のフロントグリルには、『トイ・ストーリー3』の悪役ロッツォが泥だらけで縛り付けられたまま登場する。第3作の結末でゴミ収集車に回収されたロッツォの「その後」を示す極めてマニアックなカットだ。
ウッディの頭の後ろがハゲている?長年の「歴史」を物語る細かすぎるデザイン
ウッディの頭部後方を見ると、塗料が剥げて白くなっている箇所が確認できる。これは長年屋外でハードに遊ばれてきた経年劣化と、『トイ・ストーリー2』で修理屋に塗装された箇所が摩耗した歴史を表現した造形デザインだ。クライマックスにおいてドローン機能を持つ高機能バズとともに空へ飛び立つ際、ウッディとバズは「飛んでるんだ カッコつけてな(flying with style)」という第1作の名台詞を口にする。第1作では「飛んでるんじゃない 落ちているだけだ カッコつけてな」と称された二人が、31年の時を経て真に空を舞う瞬間として結実した。